カフェ経営に必要な紅茶の専門知識
それで、もしカフェ経営を考えているのであれば、紅茶もメニューに加える必要があるかもしれません。
大手のカフェチェーン店でもコーヒーと並んで紅茶がラインナップされています。
お店の商品としてメニューにランナップするのであれば、当然紅茶に関する知識も必要です。
紅茶にはどんな種類があるのか、茶葉に関する知識、紅茶をおいしくいれるための道具とその使い方、役割、おいしい紅茶の淹れるコツなど、紅茶に関する幅広い知識が必要です。
例えば、紅茶と緑茶の違いをすぐに説明できるでしょうか?紅茶と緑茶はもともとは同じ茶葉です。
その製造工程が異なります。紅茶はお茶の発酵する性質を活かす完全発酵茶というジャンルのお茶です。製造工程としては、茶葉をしおれさせ、もむ、ほぐす、発酵させる、乾燥させるという行程を経て紅茶になります。タンニンが酸化して茶葉の色が黒っぽくなることを発酵と言います。
一方で、緑茶は発酵させません。蒸す、もむ、乾燥させるというシンプルな工程で製造されています。茶葉は熱を加えることによって発酵が止まる性質をもっています。
緑茶の場合は最初の工程で熱を加えることにより、茶葉が発酵しにくくなるので、不発酵茶というジャンルに入ります。紅茶をお店で提供するのであれば、お茶に関するこの程度の知識はもっていなければなりません。
世界中にはたくさんの紅茶の産地があります。代表的なのはインド、スリランカ、中国、インドネシアなどです。生産地ごとの茶葉の特徴について詳しく知っているのであれば、仕入れのときに役立ちますし、自分がイメージする紅茶を店に置いておくことができます。
また、お客さんの要望に応じた紅茶を提供することができるようになります。紅茶には等級があり、茶葉の大きさによって仕分けられています。等級の違いと等級の意味についても正しく理解していなければなりません。
紅茶をおいしく淹れるには、専用の道具が必要です。代表的な道具は、ティーポット、ティースプーン、ティーストレーナー、ティーカップ、ティーソーサーなどです。道具の使い方を知っているだけでなく、効果的に使う技術も必要です。
趣味として紅茶を楽しむのであればこれらの知識でも充分ですが、カフェを経営してビジネスとして成功させるのを目指すとなると、さらに、マーケティングの基礎知識や、開業計画のための知識が必要です。
人気のカフェにするためのティールームのPRアイディアや店作りのポイントについても学ばなければなりません。
カフェでおいしい紅茶を提供するメリット
コーヒー好きの人がコーヒーを楽しみにやってくるからです。
しかし、街中の気軽に入れるカフェを目指すのであれば、紅茶もラインナップに連ねたほうがいいでしょう。
カフェに立ち寄る人の中にはコーヒーが苦手な人もいますし、コーヒーより紅茶が好きな人もいます。いつもコーヒーを飲んでいる人も、たまには紅茶を飲みたいという日があるかもしれません。
最初からこだわりを持ってコーヒー専門店、紅茶専門店として開業するのもいいですが、敷居を低くして誰でもふらっと立ち寄れるようなカフェにしたほうが、最初の集客は見込めるかもしれません。
そうした一般的なカフェで紅茶を提供する場合、お客さんは紅茶に対してそれほど多くを望んでいないと思います。注意したい点として、マニアックな紅茶をラインナップして、産地や銘柄を書き並べても、まだまだ紅茶文化が浸透していない日本では、味のイメージがわかないと思います。
庶民的なカフェに置いてあって欲しいとのは、おすすめのストレートティー、おすすめのミルクティー、アールグレイなどおすすめのフレーバーティー、この程度です。
たくさんの紅茶の中からしっかりとテイスティングを行い、自信を持っておすすめできる数種類の紅茶を用意しておけばいいと思います。お店のスタイルにもよると思いますが、一般的なカフェに高級な紅茶やマニアックな紅茶はそんなに必要ではありません。
自信をもっておすすめできる数種類の紅茶を選んだとします。例えばストレートティーとして飲むのに適している、「ヌワラエリア」「ニルギリ」といった産地のものを選んだとしましょう。
こだわりをもって選んだのでメニューに産地を表記したくなる気持ちはわかりますが、ほとんどの人は産地や銘柄を見ても味を想像することができません。
それよりも、「ストレートティー」「ミルクティー」「フレーバーティー(柑橘系)」などと表記した方が親切です。紅茶に詳しいお客さんが来られて、「産地はどこですか?」「どこの茶葉を使っていますか?」ときかれたときに答えればいいだけのことです。
カフェでおいしい紅茶を提供すれば、紅茶のおいしさを多くの人に伝えることができます。家に紅茶があっても、間違った淹れ方をしていてあまりおいしく感じないという人も少なくありません。
正しい淹れ方でおいしく提供すれば、紅茶に興味を持つきっかけになるかもしれません。
紅茶に含まれる成分と期待できる健康効果
ホンチャは元々嗜好品ではなく、薬として用いられていました。
ですから、紅茶も体に良い物質がたくさん含まれており、健康に良い飲み物ということができます。
では、紅茶にはどんな健康効果があるのでしょうか?
まず、紅茶は老化防止に役立ち美容に効果的です。紅茶にはカテキンが含まれています。カテキンには抗酸化作用があり、体内の活性酸素の働きを抑えます。このため体の老化防止となり、美容にも良い影響があるのです。
また、同じカテキンの活性酸素を不活性化させる同じ働きで、活性酸素が遺伝子を傷つけることで生じるがんを予防することにもつながります。
さらに紅茶のカテキンは血圧や血糖値の上昇を抑え、コレステロールや動脈硬化を抑制する働きがあるので、生活習慣病の予防にも効果的です。
カテキンは口内の細菌増殖を抑える効果があります。また、紅茶にはフッ素も含まれているので、紅茶を飲むことによって虫歯を予防できるというメリットがあります。カテキンには殺菌作用もあるので、紅茶でうがいをすると風邪の予防にも効果的です。
紅茶に含まれているカフェインもたくさんの良い影響を体にもたらします。ひとつは消化促進作用です。カフェインは胃液の分泌を促すので消化促進を助けます。食後に紅茶を飲むとその効果を期待することができます。
紅茶のカロリーは一杯で2、3カロリーほどと微々たるものです。カロリーがない上に、カフェインの効果で脂肪が糖質よりも先に消費されるように働きかけます。それで、紅茶を飲んで運動をすると、ダイエット効果も期待できます。
適量のカフェインは大脳の中枢神経に作用し、疲れやイライラを改善に役立ちます。そのため紅茶の香りを楽しんだり、飲んだりすることによってリラックスでき、ストレス解消につながります。
楽しみが広がる紅茶の種類とフレーバーティー
「ダージリン」は紅茶に詳しくなくても名前は誰でも知ってるくらい有名な紅茶です。インド北東部ダージリン地方で栽培されるこの紅茶の特徴はなんといっても格別の香り高さです。優雅で高貴なはっきりとした香りを楽しむことができます。ストレートティーで香りを楽しむのがおすすめの飲み方です。
「アッサム」もインドのアッサム地方で作られています。程よい渋みがあるのがアッサムの特徴です。濃厚なコクもあるので、ミルクとの相性がよく、ミルクティーとして楽しまれることが多い紅茶です。
スリランカで生産される紅茶は全体としてセイロンティーと呼ばれますが、その中の一つの産地に「ディンブラ」があります。渋みは控えめでマイルドな口当たりが特徴です。上品な香りがありバランスの良い紅茶です。冷やしても上品な香りが残るので、アイスティーとしてもおすすめです。
「ウバ」は世界三大紅茶のひとつとしても有名で、ディンブラと同じスリランカのセイロン島で栽培されています。程よい渋みとほのかなメンソールの香りが特徴的です。口当たりが爽やかでさっぱりとした印象です。ストレートでもミルクティーでも楽しむことができます。
「キャンディ」はクセがなく、適度な渋みが特徴です。すっきりした味わいで飲みやすくアイスティーにするのにも適しています。冷めても色が濁りにくいので見た目もキレイです。
「ジャワ」はインドネシアのジャワ島で生産されています。マイルドな香りと味が特徴で、どんな飲み方でもおいしく飲める万能タイプの紅茶です。
アフリカの「ケニア」はフレッシュで甘い香りと味は他にない特徴です。
フレーバーティーも紅茶を楽しむためには欠かせないジャンルです。フレーバーティーとは、紅茶をベースに香料や花びら、フルーツの皮などで香りを付け加えたものです。世界中にはたくさんのフレーバーティーが存在し、その種類は今でも増え続けています。
最も人気が高く有名なフレーバーティーと言えばアールグレイです。紅茶の茶葉にベルガモットと呼ばれる柑橘類の精油を使い、世界で初めて意図的に作られたフレーバーティーがこのアールグレイです。
アールグレイ以外でも、フルーツのフレーバーティーは人気が高いです。アップルティー、ピーチティー、マンゴーティー、ストロベリーティーなどが人気です。バラやサクラ、ジャスミン、蓮の花といった花の香りのフレーバーティーも人気です。
フレーバーティーの香料として使われるのはフルーツや花だけではありません。個性的なフレーバーティーとしてキャラメル、アーモンド、チョコレートなどがあります。またバニラやミントなども最近登場しました。
フレーバーティーには香りが付けられており、それを最大限に楽しむためにはストレートで飲むのが一般的です。また、キャラメルフレーバーなど甘い系のものはミルクや砂糖と合わせてもおいしく飲むことができます。
カフェ経営に使える資格ランキング
カフェ経営に役立つ紅茶関連の資格は、インターネットで申し込める通信講座を受講することによって取得することができます。おすすめの通信講座をランキング形式でご紹介します。
茶葉の知識から、カップ&ソーサー、美味しい紅茶の淹れ方、オリジナルブレンドなど、深い知識が身につくことで、紅茶が今までより深く楽しむことが出来るようになるでしょう。
この資格を取得することにより、紅茶についての基礎知識について一定レベル以上であることを認定を受けることになります。
これによって、その後、自宅やカルチャースクールなどで活躍することも可能で、選択の幅も広がるでしょう。もちろん、カフェ、飲食店の経営に活用することも可能で、お客様をより紅茶によって、楽しんでもらえるようになるでしょう。
紅茶オーナーの知識と、それを実務で活用できる技能が一定レベル以上であることが認定される資格です。
紅茶、カフェのオーナーなどの飲食店経営などに役立てたり、飲食関連企業のスタッフなどで、紅茶に関する深い知識を役立てることも出来るでしょう。
また、紅茶に関しての啓蒙として、自宅やカルチャースクールなどで講師活動をすることも可能になります。
一番おすすめなのは「紅茶マイスター資格」
紅茶アドバイザー資格を取得するためには上記の通信講座を受講するほか、個人で認定試験を受けて70%以上の評価で合格すれば資格を得ることができます。
紅茶アドバイザー認定試験を受けるための受験資格は特にないので、誰でも受験の申し込みをすることができます。カフェ経営などビジネスに役立てたいと思う人はもちろん、趣味で紅茶を楽しみたい人にも人気です。
受験料は消費税込みで10,000円で、受験申請はインターネットで行い、受験は自宅で行うことができます。紅茶アドバイザーになるためには、茶葉の分類、紅茶の等級、紅茶の入れ方、紅茶の効能、紅茶の生産地と種類、様々な製法、紅茶のグレードについて基本的な知識を理解している必要があります。
紅茶アドバイザー認定試験は毎年偶数月に合計6回行われています。つまり試験実施月は2月、4月、6月、8月、10月、12月です。それぞれの20日から25日の5日間が試験期間となります。
送られてきた試験を試験期間中に自宅で問題を解答し、各月の末日の提出期限までに返却用の封筒で解答用紙を郵送します。その後、翌月の20日に合否通知が発送されます。
まとめ
紅茶の茶葉について、様々な種類の紅茶やその特徴、産地ごとの特徴やブレンドティー、フレーバーティーについても知っていなければなりません。正しい道具の用い方やおいしい紅茶の淹れ方についても熟達していなければなりません。
紅茶に関する知識に加え、カフェを経営していくとなると、マーケティングの知識や開業までのノウハウを知る必要もあります。通信講座を受講することによって、資格を取得しながら、これらの知識を取り入れることができます。
おすすめの資格は「紅茶マイスター資格」です。紅茶を本格的な趣味としたり、思い切って紅茶を提供するお店を開くことによって、紅茶の魅力を他の人に伝えていくことができるというのはとても素晴らしいことです。
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